蓄電池が容量市場に参加するまでの流れ
設備を登録しただけでは、応札できない
——四年前から始まる参加準備を追う
容量市場は、将来の供給力を確保する市場です。メインオークションは原則として実需給年度の四年前に行われるため、建設中・計画中の設備でも、将来の供給力を約束する形で参加する場合があります。
参加には、事業者情報、電源等情報、期待容量の登録審査を順に進め、その後に応札します。落札すると容量確保契約を結び、実需給年度まで準備と義務が続きます。
落札は収入の確定ではなく、将来の供給力を提供する契約の始まりです。
参加登録から実需給までの流れ
この後、容量確保契約を締結し、実需給年度にリクワイアメントを履行します。登録時点と実需給時点で設備・契約が変わる場合は、変更手続や市場退出リスクも確認します。[1]
三つの登録は目的が違う
事業者情報
法人、担当、口座、契約主体など、参加者の基本情報を審査します。
誰が参加するか
電源等情報
所在地、電源区分、受電地点、設備構成、運転開始時期などを登録します。
何を登録するか
期待容量
設備容量のうち、供給区域の供給力として期待できる最大値を算定・登録します。
何kW出せるか
応札情報
期待容量の範囲内で、価格と容量を登録します。
何kWを約束するか
2026年度メインオークションの現在地
2026年度メインオークションは、対象実需給年度2030年度です。情報基準日時点では、事業者情報・電源等情報および期待容量の登録受付は終了しています。次の応札受付は2026年10月13日から10月23日、応札容量算定に用いた期待容量等算定諸元一覧の登録受付は10月26日から10月30日、約定結果の公表は12月頃の予定です。[2]
スケジュールは変更される可能性があるため、参加する年度の募集要綱とOCCTOのお知らせを確認します。過年度のマニュアルを流用すると、期日や提出様式を誤るおそれがあります。
蓄電池で早めに固める項目
連系予定日、最大受電電力、放電出力、蓄電池容量、運転継続時間、補機電力、劣化見込み、設備区分、他制度との重複を整理します。建設中の案件は、許認可、土地、調達、工事の工程が実需給に間に合うかも重要です。
JGBEAの視点|四年後に提供できる容量を、現在の計画から検証する
容量市場では、現在の設備スペックだけでなく、実需給年度の劣化、保守、契約、連系状態を見ます。
評価では、登録値の根拠資料と、建設・運用計画が同じ前提になっているかを確認します。
今回の要点
- 容量市場は将来の供給力kWを確保する市場です。
- 事業者情報、電源等情報、期待容量の順に登録審査があります。
- 落札後は容量確保契約と実需給年度の義務が続きます。
- 2026年度メインオークションは対象実需給年度2030年度です。
次回予告
第16回では、設備容量、期待容量、応札容量、容量確保契約容量の違いを整理し、なぜ同じkWにならないのかを解説します。
参考資料・出典(2026年9月18日確認)
[1]電力広域的運営推進機関(OCCTO)「容量市場 説明会資料・動画」
[2]電力広域的運営推進機関(OCCTO)「容量市場 2026年度メインオークション(対象実需給年度:2030年度)」