JC-STAR適合ラベルから何が確認できるのか
ロゴを見るだけでは足りない
——登録番号・型番・状態・有効期間まで照合する
製品カタログにJC-STARのロゴがあっても、採用予定の型番が対象とは限りません。シリーズの一部だけが取得している場合や、登録後にラベルが失効・取消しとなる場合もあります。
IPAは適合ラベル取得製品リストを公開し、取得事業者、製品名、レベル、状態、取得日、有効期間を更新しています。情報基準日時点の最終更新日は2026年9月15日です。[1]
確認の基本は、営業資料ではなくIPAの製品リストと個別登録情報です。
製品リストで見る六つの項目
| 項目 | 確認する意味 |
|---|---|
| 登録番号 | 個別の適合ラベル情報を特定します。 |
| ラベル取得事業者 | 申請・表示の主体を確認します。 |
| 製品名称・型番 | 採用機器が対象範囲に含まれるか照合します。 |
| レベル | どの適合基準で評価されたか確認します。 |
| ステータス | 有効、失効猶予(延長申請中)、失効(有効期限切れ・自主取下げ)、取消しを確認します。 |
| 有効期間 | 連系・納入時点で有効か確認します。 |
確認は三段階で行う
製品名が似ていても、末尾の型番、地域仕様、通信モジュール、ファームウェアが異なる場合があります。見積書、機器銘板、BOM、納入仕様書とリストを照合します。
ラベルが示すこと・示さないこと
示すこと
定められたJC-STAR適合基準への適合が確認され、ラベルが交付された製品であること。
基準への適合
示さないこと
脆弱性が存在しないこと、あらゆる環境で安全なこと、蓄電所全体が安全なこと。
完全保証ではない
IPAの利用ガイダンスも、適合ラベルを「公的なお墨付き」や完全な安全保証のように説明しないよう求めています。[2]
取得予定・相互承認の扱い
「申請中」「取得予定」という表示だけでは取得を確認できません。申請が却下される可能性もあるため、正式な登録番号と製品リストへの掲載を確認します。[3]
JC-STARは英国PSTI法およびシンガポールCLSとの相互承認手続きを開始しています。ただし、対象要件や申請手続が定められており、海外制度への適合だけで自動的にJC-STAR取得製品になるわけではありません。対象制度、製品リスト、適用条件を確認します。[4]
JGBEAの視点|認証の有無ではなく、証拠の一致を見る
製品ブランド、シリーズ名、会社名だけでは評価できません。登録番号、対象型番、版、ラベル状態、実機を一致させます。
さらに、製品認証の外側にあるネットワーク設計、クラウド、運用、保守の安全性も別に確認します。
今回の要点
- IPAの公式製品リストで登録を確認します。
- 登録番号、型番、レベル、状態、有効期間を照合します。
- JC-STARは定められた基準への適合を示し、完全な安全を保証しません。
- 「取得予定」「申請中」だけでは取得済みと判断できません。
次回予告
第24回からは公表データ編です。2025年度の系統アクセス統計を使い、受付件数・容量と実際の連系量を混同しない読み方を解説します。
参考資料・出典(2026年10月7日確認)
[1]IPA「適合ラベル取得製品リスト」(最終更新2026年9月15日)
[2]IPA「適合ラベルの利用ガイダンス」
[3]IPA「セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度(JC-STAR)」
[4]IPA「セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度(JC-STAR)」(英国PSTI法・シンガポールCLSとの相互承認申請)