JC-STAR適合ラベルから何が確認できるのか|サイバーセキュリティ編 第23回

JGBEA コラム|サイバーセキュリティ編 第23回

JC-STAR適合ラベルから何が確認できるのか

ロゴを見るだけでは足りない
——登録番号・型番・状態・有効期間まで照合する

製品カタログにJC-STARのロゴがあっても、採用予定の型番が対象とは限りません。シリーズの一部だけが取得している場合や、登録後にラベルが失効・取消しとなる場合もあります。

IPAは適合ラベル取得製品リストを公開し、取得事業者、製品名、レベル、状態、取得日、有効期間を更新しています。情報基準日時点の最終更新日は2026年9月15日です。[1]

確認の基本は、営業資料ではなくIPAの製品リストと個別登録情報です。

製品リストで見る六つの項目

項目 確認する意味
登録番号 個別の適合ラベル情報を特定します。
ラベル取得事業者 申請・表示の主体を確認します。
製品名称・型番 採用機器が対象範囲に含まれるか照合します。
レベル どの適合基準で評価されたか確認します。
ステータス 有効、失効猶予(延長申請中)、失効(有効期限切れ・自主取下げ)、取消しを確認します。
有効期間 連系・納入時点で有効か確認します。

確認は三段階で行う

製品リスト登録を検索個別情報型番・版を照合状態確認有効期間を見る構成確認実機と一致JC-STARラベルの確認手順
図1 ロゴ→リスト→実機の順に証拠をつなぐ

製品名が似ていても、末尾の型番、地域仕様、通信モジュール、ファームウェアが異なる場合があります。見積書、機器銘板、BOM、納入仕様書とリストを照合します。

ラベルが示すこと・示さないこと

示すこと

定められたJC-STAR適合基準への適合が確認され、ラベルが交付された製品であること。

基準への適合

示さないこと

脆弱性が存在しないこと、あらゆる環境で安全なこと、蓄電所全体が安全なこと。

完全保証ではない

IPAの利用ガイダンスも、適合ラベルを「公的なお墨付き」や完全な安全保証のように説明しないよう求めています。[2]

取得予定・相互承認の扱い

「申請中」「取得予定」という表示だけでは取得を確認できません。申請が却下される可能性もあるため、正式な登録番号と製品リストへの掲載を確認します。[3]

JC-STARは英国PSTI法およびシンガポールCLSとの相互承認手続きを開始しています。ただし、対象要件や申請手続が定められており、海外制度への適合だけで自動的にJC-STAR取得製品になるわけではありません。対象制度、製品リスト、適用条件を確認します。[4]

JGBEAの視点|認証の有無ではなく、証拠の一致を見る

製品ブランド、シリーズ名、会社名だけでは評価できません。登録番号、対象型番、版、ラベル状態、実機を一致させます。

さらに、製品認証の外側にあるネットワーク設計、クラウド、運用、保守の安全性も別に確認します。

今回の要点

  • IPAの公式製品リストで登録を確認します。
  • 登録番号、型番、レベル、状態、有効期間を照合します。
  • JC-STARは定められた基準への適合を示し、完全な安全を保証しません。
  • 「取得予定」「申請中」だけでは取得済みと判断できません。

次回予告

第24回からは公表データ編です。2025年度の系統アクセス統計を使い、受付件数・容量と実際の連系量を混同しない読み方を解説します。

参考資料・出典(2026年10月7日確認)

[1]IPA「適合ラベル取得製品リスト」(最終更新2026年9月15日)

[2]IPA「適合ラベルの利用ガイダンス」

[3]IPA「セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度(JC-STAR)」

[4]IPA「セキュリティ要件適合評価及びラベリング制度(JC-STAR)」(英国PSTI法・シンガポールCLSとの相互承認申請)

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